入院中の食事は、病状に応じた食事療法の位置づけもあるので、イボ痔で入院した私のような肛門科の専門病院では、食物繊維の摂取を意識したレシピになっています。
食事は心の安らぎや楽しみの源にもなるので、おいしいごはんが食べられる病院に入院すると回復が早くなるのではないかと思います。
いぼ痔の恐怖に打ち勝ち、いぼ痔手術系(ほぼ)ノンフィクションサイトの主役を務めることになった千葉県出身の伊保 治郎(43)です。
「いほ はるろう」と読みます。(「いぼじろう」ではありません!)
いぼ痔手術の最前線で、いぼ痔完治に身を捧げた伊保 治郎の、イボのない生活を追求した軌跡をお届けするため、この「いぼ痔サポートセンター」を立ち上げました。
このページの情報はイボ痔による不具合を改善したい筆者(患者)が、治療を受けるか判断するために調べた情報を非医療従事者である筆者個人の見解でまとめた記事で構成されています。従って筆者が見聞きした情報源の正確性の保証はもとより、誤訳・誤解釈による見解が述べられている可能性があることを予めご了承ください。
入院中の食事が美味しい3つのメリット
入院中の食事は心に与えるメリットが多くあります。
ここでは、一般的に考えられる入院中の食事を楽しく美味しく摂取することで得られるメリットについて3つのポイントに絞って紹介します。
栄養バランスの良い食事は、身体だけでなく心も健康に保つ
食事によって摂取するさまざまな栄養素は、身体の機能や組織を健康に保つだけでなく、神経伝達物質やホルモンの合成にも関与します。神経伝達物質やホルモンは、気分や感情、ストレスへの対処能力などに影響を与えます。例えば、セロトニンは幸福感や安心感をもたらす神経伝達物質ですが、その前駆物質であるトリプトファンはタンパク質から摂取する必要があります。また、ビタミンB群やマグネシウムなども神経系の正常な働きに必要です。栄養バランスの良い食事は、これらの栄養素を適切に摂取することができます。
食事療法は、自己管理能力や自己効力感を高める
入院中は自分の身体や生活に対するコントロール感が低下することがあります。しかし、食事療法は自分の病気と向き合い、自分の身体に合った食事内容を選択したり、調理したりすることで、自分の健康を管理する能力を高めることができます。また、食事療法を続けることで、自分の努力が報われるという自己効力感を得ることができます。
食事は季節や行事を感じることができる楽しみになる
入院中は日常生活から離れて孤独感や閉塞感を感じることがあります。しかし、食事は季節や行事に応じて変化することで、時間や場所の感覚を持つことができます。例えば、元旦や春分の日などに行事食が提供されたり、選択食があったりすることで、入院生活に変化や楽しみが得られます 。
入院6日目(手術後3日目)の献立を紹介
入院6日目より前の献立と食べた感想はこちらのページで公開しています。
入院7日目(手術後4日目)の献立を紹介
第15食:朝食は「カレイ塩焼定食」
朝から豪勢です。
ご飯、カレイ塩焼、フレンチ和え、ふりかけ、味噌汁、牛乳の「カレイ塩焼定食」でした。
ご飯はふっくらと炊き上がっていて、ふりかけが彩りと風味を添えています。カレイ塩焼は、皮が剥がされており身がふわっとしていて、塩加減がちょうど良く、大根おろしと合います。付け合わせのブロッコリーのお浸しもいいアクセントになっています。フレンチ和えは主にキャベツでドレッシングがさわやかです。わかめとネギの味噌汁は、出汁が体に染みわたります。牛乳は、冷たくて甘くて、ご飯やカレイ塩焼の塩気を中和してくれました。
シンプルな素材や調理法を使っていますが、それぞれの味が引き立っていて、完全栄養食と言っても良いほどにバランスが抜群でした。
なにより日本の伝統的な食事に近い定食で嬉しかったです。
第16食:昼食は「煮魚(メダイ)定食」
朝に引き続き魚を選んだので、ご飯、煮魚(メダイ)、なめたけ和え、味噌汁、フルーツ寒天の「煮魚(メダイ)定食」でした。
しゃっきりと炊かれたご飯に煮魚(メダイ)を乗せれば汁がしみ込んで美味しいです。煮魚は、身がやわらかくてほろほろと崩れます。そしていつになく濃い目の味付けでご飯がすすみ、添えられたオクラの歯応えがたまりません。今日の「なめたけ和え」は、ほうれん草ではなく大根おろしで口の中をさっぱりとさせてくれます。味噌汁は、特に印象に残っていませんが優しい味だったと思います。フルーツ寒天はもちろん手作りで、食物繊維を補うために開発されたのだと思います。缶詰のフルーツが混ざっていて甘くて爽やかで美味しかったです。
昼から素朴で温かみのある味が心に染みました。
第17食:夕食は「麻婆豆腐定食」
魚が続いたので、ご飯、麻婆豆腐、れんこん金平、大徳寺なます、フルーツの「麻婆豆腐定食」を食べました。
麻婆豆腐は、本場四川の味付けではなく、日本の味噌風味で辛さはありませんでしたが、おうちで食べる麻婆豆腐として完成されたものでした。豆腐はやわらかくて、ひき肉はしっかりとした歯ごたえがあります。れんこん金平は、輪切りれんこんのシャキシャキした食感にインゲンが追い打ちをかけます。メニュー全体が茶色一色に染まりそうな中、錦糸卵で彩られた大徳寺なますに救われました。フルーツは、カットりんごがふたつ。変色を抑えるためか甘酸っぱい中に少しの塩味が口の中に広がります。
想像通りパンチのある麻婆豆腐ではありませんでしたが、麻婆豆腐の味噌風味は私の口に合っていて、れんこん金平や大徳寺なますがさっぱりとした箸休めになり満足度の高い夕食となりました。フルーツも爽快感が得られたのでよかったです。
入院8日目(手術後5日目)の献立を紹介
第18食:朝食は「春雨スープ定食」
ここでようやくパン食の登場です。パン、春雨スープ、ツナサラダ、牛乳の「春雨スープ定食」を選びました。
パンは食物繊維が摂取できる胚芽パンとロールパンがひとつずつ。ジャムとバターが付いていたので塗って食べました。春雨スープは、春雨と大豆と野菜が入ったごま油香る中華スープでした。ツナサラダは、ツナとレタスとプチトマトといった定番の組み合わせで安心感があります。牛乳は、ごはんよりもパンによく合うと実感できました。
完全洋風の朝食かと思いきや、中華風の春雨スープに大豆が入っているのも珍しくて、タンパク質や食物繊維が摂れて良いと思いました。パンやツナサラダもおいしかったです。牛乳でカルシウムも摂れて良かったです。
第19食:昼食は「クリームシチュー定食」
ご飯、クリームシチュー、ひじき煮物、ゴマドレ和え、フルーツの「クリームシチュー定食」は洋食と和食のハイブリットが斬新でした。
クリームシチューは、鶏肉とじゃがいもとにんじんと玉ねぎが入っていて、鮮やかに茹でられたグリーンピースが数粒乗せられ色どりを豊かにしています。バターを控えめにしつつ、野菜や肉から旨味を抽出したミルク味です。ひじき煮物は、砂糖と醤油で煮てあるのにくどくない味で口が疲れません。ゴマドレ和えは、大根をメインとしていて珍しいなと思いました。カットバナナが約半分にカットされていましたが、甘くてやわらかくて最後の締めにぴったりでした。
この定食は、洋食と和食のミックスでした。クリームシチューは濃厚に感じられる努力がしてありおいしかったです。ひじき煮物やゴマドレ和えは、野菜や海藻の栄養が摂れて良いと思いました。バナナもカリウムが取れて良かったです。
第20食:夕食は「串カツおろし添え定食」
五穀ごはん、串カツおろし添え、酢の物、あえ物、けんちん汁の「串カツおろし添え定食」を夕食に選んで正解でした。
五穀ごはんはふっくらと炊き上がっていて、噛み応えと甘みがストレートに感じられます。串カツおろし添えは、豚肉と玉ねぎが串に刺さったシンプルなもので、サクサクとした衣がついています。おろしポン酢を乗せて食べると、さっぱり感が出て良かったです。酢の物は、きゅうりとわかめと大根と酢で作ってあります。あえ物は、ほうれん草ともやしで作ってあります。醤油風味のけんちん汁は、豆腐とごぼうや人参などの旨味が引き出され、出汁も感じられる優しい味でした。
串カツは冷めていましたが、久しぶりの揚げ物に感動しました。酢の物やあえ物やけんちん汁は、野菜や海藻や豆腐の栄養が摂れて良いと思いました。五穀ごはんも食物繊維やビタミンが摂れて良かったです。
入院4日目(手術翌日・1日目)の献立を紹介
入院9日目(手術後6日目)の献立を紹介
第21食:朝食は「ミネストローネ定食」
パン、ミネストローネ、マグロフレーク和え、牛乳の「ミネストローネ定食」は珍しく完全に洋食でした。
パンは前回同様に胚芽パンとロールパンです。今日はいちごジャムではなくてマーマレードが付いていたので塗って食べました。マーマレードは給食を思い出させる懐かしいもので、甘酸っぱい味がたまりません。野菜ときのことベーコンが入ったミネストローネは、朝の眠気を覚醒させる美味しさでした。マグロフレーク和えは、マグロフレークと温野菜が和えられた温サラダ風でした。相変わらずパンと牛乳は相性抜群です。冷たくて甘くて、ミネストローネやマグロフレーク和えの塩気を中和してくれます。
マーマレードは久しぶりに食べましたが、おいしかったです。自分では絶対に選ばないものが食べられるのも入院食の良いところです。ミネストローネやマグロフレーク和えは、野菜や魚の栄養が摂れて良いと思いました。牛乳でカルシウムが摂れて完璧です。
第22食:昼食は「豚肉の生姜焼き定食」
ご飯、豚肉の生姜焼き、ごぼう炒り煮、ナムル、フルーツの「豚の生姜焼き定食」は外したくなかった一品です。
もちもちと炊きあげられた白米はおいしいです。塩分調整のためか、少な目の生姜焼きのタレをご飯に譲ります。豚肉の生姜焼きは、薄いロース肉が3枚もあるので十分量でした。おろし生姜と醤油と砂糖の甘みでご飯が進みます。ナムルは、もやしと山菜(ぜんまい)ときゅうりが和えられていて歯応えが楽しめます。フルーツは、カットオレンジが二切れ入っていて、食後の口直しにちょうど良かったです。
薄いロース肉で作る王道の豚肉の生姜焼きは、少し物足りない味付けでしたが、副菜がカバーしてくれたので満足できるものでした。ごぼう炒り煮やナムルは、野菜の栄養が摂れて良いと思いました。デザートのオレンジでビタミンも摂れて良かったです。
第23食:夕食は「鶏の治郎煮定食」
夕飯はご飯、鶏の治郎煮、マーボー春雨風、豆腐サラダ、澄まし汁の「鶏の治郎煮定食」にしました。
鶏の治郎煮というものを知らなかったので、どんな料理なのかとこの日をワクワク楽しみに待っていました。
食べながら検索してみたところ、鶏の治郎煮とは鶏肉に片栗粉をまぶして煮た、金沢の郷土料理だそうです。
鶏団子と混載を生姜と醤油と砂糖でさっと煮たような、優しい甘い味わいでした。マーボー春雨風は、春雨と豆腐とひき肉を中華の素で味付けしたような炒め物で、麻婆豆腐の時と同様にお尻に影響の出る豆板醤などの辛み成分は入っていませんでした。豆腐サラダは、カットした茹でオクラとトマトが乗せられた色どりの綺麗なさっぱりとしたサラダでした。だし汁に塩とみりんで味付けしたと思われる澄まし汁は、淀んだ私の心を透明にしてくれたような気がします。
今夜の定食も、和風一辺倒にならないように配慮された中華風との組み合わせで美味しくいただきました。マーボー春雨や豆腐サラダで野菜や豆類が豊富に摂取できたので良かったです。
入院10日目(手術後7日目)の献立を紹介
第24食:朝食は「ポトフ定食」
3日連続でパン食を選んでいます。
パン、ポトフ、ドレッシング和え、牛乳の「ポトフ定食」です。
朝食はあまり変わり映えのない組み合わせになっているのですが、パンに塗るジャムは3日とも違う味を提供してくれます。今日はブルーベリージャムを塗って食べることができました。ブルーベリージャムは甘くて酸味があって大好きなジャムの一つです。ポトフは、キャベツがメインでもやしと大豆が入っており、原価と栄養価のバランスが図られていたのかもしれません。コンソメベースのあっさりしたスープでした。ドレッシング和えにももやしが入っていたので、今日の朝食は昨日の昼夕食との帳尻合わせだったのかもしれません。
今朝の定食は酷評のようになってしまいましたが、実際はそんなことありません。おいしい洋風朝食でした。
第25食:昼食は「親子煮定食」
昼ご飯は麦ごはん、親子煮、ふろふき大根、おかか和え、ゼリーの「親子煮定食」にしました。
私はふっくらと炊き上がった、麦の香りと食感がある麦ごはんは大好きです。
親子煮は、鶏胸肉と卵と玉ねぎとキクラゲをだし汁と醤油とみりんで煮た、やさしい味の煮物で、ごはんにかければ親子丼になります。ふろふき大根は、大根をやわらかく煮て、みそと砂糖と酒で作った甘いタレをかけた消化酵素ふんだんな一品でした。おかか和えは、きゅうりとわかめにおかかと醤油と酢で和えた、さっぱりとした副菜で、親子煮とふろふき大根の甘さをリセットするのに役立ちました。ピンク色に染められたゼリーは手作りでしょう。寒天を美味しく食べさせるための工夫が感じられた甘酸っぱいデザートでした。
今日のランチは和風で攻めてみました。
親子煮は鶏モモ肉ではなく胸肉でしたが、柔らかく仕上げて合っておいしかったです。キクラゲも食感のアクセントになっていました。ふろふき大根やおかか和えは、野菜や海藻の栄養が摂れて良かったです。久しぶりの麦ごはんも食物繊維やビタミンが摂れて良かったです。
第26食:夕食は「舌平目ムニエル定食」
メニュー発注時から狙っていた夕ごはんです。
五穀ごはん、舌平目ムニエル、さつま芋サラダ、煮物、フルーツの「舌平目ムニエル定食」は魚の洋食としては松島病院史上最高峰だと思います。
五穀ごはんはふっくらと炊き上がっていて、甘みと噛み応えがあります。舌平目ムニエルは、舌平目に小麦粉をまぶしてバターで焼いた、THE洋食です。残念ながらレモンは添えられていませんでしたが、焼きレンコンときのこや野菜のソテーがそれを十分カバーしてくれる、満足できる逸品でした。
さつま芋サラダは、ポテトサラダのさつま芋版で甘くてしっとりやわらかいサラダでした。
和食が食べたい人にも、洋食が食べたい人にも選ばる和洋折衷の定食はいいですね。
舌平目ムニエルは脂ものりつつあっさりした魚でおいしかったです。さつま芋サラダや煮物も、ボリュームがあって満足度をワンランク上に高めてくれました。毎日フルーツが食べられるのも本当にいいことです。
入院11日目(手術後8日目)の献立を紹介
第27食:朝食は「焼き魚(むつ)定食」
私はまだまだ入院生活が続くので、ごはん紹介は続きます。
パンが3回続いたので今日も和食を選びました。
ご飯、焼き魚(むつ)、ひじきサラダ、味付け海苔、味噌汁、ヨーグルトの「焼き魚(むつ)定食」にしました。
ところで私は味付けのりが大好きです。
ふっくらと炊き上がったごはんと食べるのも好きですが、そのまま1枚ずつ食べるのも大好きです。海苔に塗られた醤油の香ばしさと甘さと塩味がたまりません。何枚でも食べられます。
さて、主食の焼き魚「むつ」は、塩を振って焼いたシンプルな料理ですが、脂の旨みが感じられておいしかったです。深海魚で、脂が多い白身の魚なので、大根おろしが良く合います。
ひじきサラダは、ひじきと人参をマヨネーズで和えた斬新なサラダでした。
今日は牛乳の代わりにカップヨーグルトでした。久しぶりに食べた甘いヨーグルトは、朝食で穏やかに上昇を続けていた血糖値をワンランク高めてくれるのに役立ったと思います。なにより久しぶりの乳酸菌に胃腸が喜んでいたような気がします。
入院11日目(手術後8日目)の昼食を紹介
入院11日目の昼食以降の献立と食べた感想はこちらのページで公開しています。
イボ痔手術の経過を(ほぼ)ノンフィクションで公開!
私(伊保 治郎)のイボ痔手術の治療前から完治まで、入院で体験した日々を克明に紹介しています。よろしければご覧ください。
この記事で参考にした情報源
鶏の治郎煮
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00001814/
食事に関する看護計画
食事に関する看護計画|食事摂取量が少なく低栄養状態の患者さん | ナース専科 (nurse-senka.jp)
栄養管理科 入院中の食事
栄養管理科 入院中の食事 | 神奈川県立循環器呼吸器病センター (kanagawa-pho.jp)
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